“多様な運動遊び”で運動神経を育てる。
神経が最も発達する幼児期から成長期にかけては、特定のスポーツをやるよりもむしろ、多種多様な動きを身につけておくことが、その後どのスポーツをやる上でもとても重要です。この時期にいろいろな動きを経験しておかないと、身体が成長してからも運動能力が思うように伸びず、「運動神経が鈍い」状態になってしまう可能性があります。
運動神経は遺伝ではなく“育てるもの”です。
運動神経の良し悪しは遺伝で決まるわけではありません。「運動神経」とは、脳と身体をつなぐ神経回路のことです。身長などの骨格や体重、速筋と遅筋の割合、視力、聴力などの「運動能力」は遺伝の影響が大きく受けますが、「運動神経」は、正しい時期に全身を使った多種多様な運動や遊びをバランス良くすることによって、後天的に大きく育てることができます。
運動神経は“12歳まで”でほぼ100%発達します
運動神経は生まれてから5歳頃までに80%の成長を遂げ、12歳でほぼ100%になります。この時期は、神経系の発達が著しく、さまざまな神経回路が形成されていきます。神経系は一度その経路が出来上がるとなかなか消えません。ですからこの時期に神経回路へ刺激を与え、さまざまな動きを経験することで、後に専門的なスポーツを行う際にもとても役立つ重要な能力が身につけることができます。